はぁ?
少しの間があったが
絢斗は私から身体を離し
眉間に皺を寄せながら私を見る
『…仕事を辞めたいの』
もう一度言うと、あからさまに
絢斗の顔は不機嫌になった
「なんで?何が不満なの?」
『そういうわけじゃないの!幹さんも入って1年、優さんも事務所にいるし、私が抜けても大丈夫だかー』
大丈夫だから、と話を続けようとすれば
絢斗はベットから降り、寝室を出て行った
えっ?なんで!?
急いで絢斗を追いかけた
『絢斗、待って!話終わってない!』
絢斗はキッチンへ行き
冷蔵庫を開けていた
『幹さんを入れた理由は私が抜けても大丈夫なように、でしょ?』
私が話しかけると
ミネラルウォーターを一気に飲み始めた
ゴク、ゴク、と音が響き
それが、余計に私の身体を強張らせた

