Savior-社長は救世主-ⅱ



……、ごめん、とこころで謝り
絢斗に布団を掛けた


『おやすみ』


そう言い、寝室から出ようとした



「…み…お、」



ドアを閉めようとした時
か細い声が聞こえた


聞こえてしまった以上、無視は出来ない
また絢斗の寝ているベットへと近づく
絢斗は身体を寝かせたまま
薄っすら目を開けている


『起こしちゃった?』


「…起きてたの、知っていただろ?」


なんとも弱々しい声
あー、私しか知らない絢斗



『だって、またキス…してきたでしょ?』


私の問いにだんまり…
また私が怒ると思ったのだろう



『ちゃんと、紹介してね…柳原さん』


絢斗は驚いた顔をした
何故、知ってるって顔



『キス…されたら、私が上塗りする。だから柳原さんに私がされたら、絢斗が私にキス…してね』


暗闇でよかった
今の私…かなり顔が赤い