「これ、どう?」



ショーケースを覗き込む社長
社長が言うコレを見る
いかにも婚約指輪っという感じ
ダイヤがキラキラ輝いていて
ダイヤの周りの装飾品にも
なにやらキラキラと輝いている

確かに綺麗だ
が、しかしコレっていくらだ?



値札を見れば
一十百千万、十万、百…万


『無理っ!こんなのつけられない!』


そんな高いものをつけていたら
気が狂いそうになる


えー、と社長は不満顔だ



『社長っ、婚約指輪って必要ですか?私には必要性がわかりませんっ!そのお金があれば、社長が買いたい車の足しにはなるんじゃないですかっ?』


社長の腕を掴んで訴える私に
社長は私の手に優しく手を被せ


「澪、あれはあれ。それにあれ以上に欲しいのは澪だから。澪に必要な物を買うのは当たり前」


俺の奥さんなんだから、と
嬉しそうにまたショーケースを見始めた