「だから、告ろうとおもって」
「え?」
「俺の好きな奴に」
俺が分からねぇ。
てか、焦りすぎだ俺。
雅にそそのかされて、すぐにこんなふうに。
俺はただのバカだろ。
「好きな人?」
「俺の好きな奴は『成宮涼華』だよ。」
「へ?」
涼華の顔は驚いていた。
いつもは、冷静に対処するのが涼華なのに。
それだけ、驚いてるってことか。
「好きだよ。」
俺の気持ち、つたわってるかな?
伝わってくれねぇと困るけど。
いま、涼華に『好きな奴』がいるってわけでもなさそうだし。
「ごめん、か、帰る。」
「おう。」
「お金・・・」
涼華は抹茶ラテのお金をおいて、帰った。
すげぇ戸惑ってたなぁ。
俺、恋愛対象として見られてなかったのか。
悲しい。
そもそも、雅があんなこと言うからだ!