回想。
6月某日。
俺と雅は出かけることになった。
某ショッピングモール。
いろんな店、まわって昼食を食べようとフードコートへ。
「あぁ、何食う?」
俺が聞くと雅はオムライスと答える。
ちょっと乙女チックなとこあるんだよな、こいつ。
まぁ、おれは牛丼でも食おうかな。
席をとって注文しに行く。
注文を終え、昼食をもって席につく。
俺が席につくとすぐに、雅も席についた。
「「いただきます。」」
2人で合掌して食べ始める。
「うまっ!」
てゆーか、牛丼とか久しぶり食ったわ。
雅も美味しそうにオムライスを食べる。
俺も雅も昼食を食べ終わると一息つく。
「勝希。」
「んー?」
雅から話題を出す。
「好きな奴、まだ変わってねぇよな?」
少なからず、俺は驚いた。
雅の口から恋愛話が出るなんて。
俺が涼華を好きになったのは中2の時。
中学三年間、俺と涼華は同じクラスだった。
ふざけすぎる俺を止める役目が涼華だった。
生徒会役員になってからはちょくちょく、ちょっかいを出していた。
そしたら、いつの間にか好きになってた。
未だにどこが好きかわかんねぇ。
「変わってねぇけど?」
好きな奴、そんなすぐ変わるか?
俺、割と一途なんですけど。
「そっか。」
雅はあんまし、自分から話すタイプじゃねぇ。
俺が聞いたら教えてくれた、雅の好きな人。
まさか、同じだとは・・・。
「俺さ、時期を見て涼華に告白する」
は?嘘だろ!?
まじかよ。
「なんで、俺にそれ報告した?」
「勝希に抜け駆けとか思われたくねぇし。
それに、やっぱ、好きな奴は彼女にしてぇじゃん?」
気持ちは分からなくもない。
でも、やっぱり負けたくねぇ。
「俺、負ける気ねぇけど?」
「勝希に勝ってこそ、意味があると俺は思う。」
やる気満々って感じだな。
あーあ、これ以上悠々としてらんねぇなっ!