「無理矢理すぎたよな。ごめん。俺、知ってるんだよ。
葵が俺のことを好きなのも、雅が葵のことを好きなのも。ずっと、幼馴染みでいるんだから。わかるんだ。
でも、葵に近づいて葵に期待させることはできない。
雅を傷つける。でも、期待させないことは葵を傷つけることになる。」


そんなことまで考えてたんだ……。


確かに、そうだよね。月浦くんたちは何年間も一緒にいて甲子園って言う夢を四人で見続けてきたんだよね。

どうして、深入りしたくなるのかな。気づいたら目で追ってしまう。



「恋って正解がないんだよね。誰かが付き合っても他の人が傷ついたりする。誰もがうまくいく恋なんてないんだね。
あたしも、恋をしてわかったの。」


この、二ヶ月間。ただただ野球部の練習を見てきたってだけじゃないから。こう言えるの。


「付き合おうとは言わない。宮原さんの好きな人はわかってるから。
でも、夏樹だけじゃなくて俺も頼って?恋愛相談してよ。」


「うん!ありがとう。」


きっと、あたしたちはこれ以上にはならない。