夏の青い恋

「んじゃ、俺ら先に行くわ。菜乃花!それ、運んでくれ!じゃあ、葵と向田はあとでな!」


雅が先頭を行く。……さすがだな。さすが、3年生。

「いいな、菜乃花ちゃんって。」


ボソッと葵さんがそんなことを、いってきた。


あたし、言いなって思われることしたっけ?

「なんで、ですか?」


「野球部のみんなからもう親しまれてるし、それに……裕くんの視界にいれてもらえてる。」


野球部のみんながあたしに親しくしてくれてるのはわかるけど、でも葵さんもされてたよね?

それに、月浦くんの視界にはいるってどういうこと?


「私ね、野球部にはいりたてのころなにもできなかったの。話せるのは、雅と裕くんと夏樹だけ。みんなから、ようやく親しまれたのは今年の3月だったんだ。」


葵さんが、怪我をする前だ。