「海だぁぁぁ!!!」


あの日から三週間がたって、夏休みに突入してもう3日もたった。


「おい、暴れんなよ?」

「うるせい、祐希!やべえ、砂だ。くっそ、さらさらしてるぜ!!雅!」


「なにっ!?さらさらだと!?夏樹!砂のお城を作ろうじゃないか!!」

な、なにこのテンション。

「菜乃花、あたしたちは着替えてこようか。」

「うん。そうだね。」

約束通り五人で海に来た。

葵さんと雅はもう夏休み前に別れたらしい。

未だに、雅の好きな人がわからないままだけど、この夏に少しでも近づきたいと思う。


「うわー!沙織ってば相変わらずスタイルいいなぁ」

「なーにいってんの。菜乃花だって負けてないわよ?」

少し上から目線なのは、むかつくけどでもやっぱり沙織は細すぎる。
ちゃんと、食べてんのかよ!


更衣室を出てからさっきの場所に戻ると祐希しかいなかった。

あれ?二人は?

「お姉さん一人?俺ら二人なんだけどさ。ちょっと、お話ししない?」

「は?あんたたち誰?わたしは、連れを待ってんの。
てか、こんな田舎の海によく来たわね。
海神様に挨拶してから海に入りなさいよ?生け贄になってもしらないから。」

けっこう遠くにいるのにここまで声が聞こえてくる。

海神様ってなんだろう。
とりあえず、あたしたちも挨拶してから入れってことかな?

って、沙織は??