夏の青い恋

「かっとばせー!かっとばせー!かーっとばせー!」

うちの高校の応援歌ってこれだけ?

球場に入ってから三回も同じのを連続で聞いてる。



緊張してきた。
最初から優勝候補と当たるのは辛いよね。


「浮かない顔すんなよ。大丈夫だから。優勝候補だろうが関係ないだろ?」


雅の落ち着いた声があたしの心にしみてくる。

今日はあたしが励まそうと思ってたのに。


「雅!来たよ!」

車イスがとれた葵さんがこっちに向かってきた。

もう、見るのも慣れてしまったこの光景。
それでも、あたしの奥には雅がうろついてる。


「あたしは、お邪魔かな?雅、ミーティングには遅れないでね」

気を使って監督の方に行くのもなれてきた。
振り向かないでいかなきゃなにしちゃうか、わかんない。