「明日は、いよいよ三年最後の大会だ！優勝候補と当たるからって諦めるなよ！真っ直ぐに今までやって来たことをだせばいい！」


「うす！」


雅と小川くんと月浦くんはいつもと違うしんけんなひょうじょうをしている。

そりゃ、そうだ。昨日発表された第一試合のあたる高校がまさか優勝上連行だなんて誰も思っていなかったはずだから。


それでも、後輩はちゃんと３年を支えていたし、
雅たちも諦めなかった。




「先輩！明日、頑張ってくださいねー！」

帰り際に後輩が全員揃って言ってくれた言葉に
少し、涙を流したのは内緒。




「なぁ、５人で寄り道しねぇ？」


今は、四人しかいないのに。雅の変な提案にあたしたちは首をかしげる。

あと一人って？


雅は、ニッと笑ってあたしの方を向く。


「向田さんを誘って、５人で！」