夏の青い恋

あたしが、おろおろしていると光くんが口を開いた。
「菜乃花ちゃん、行って。お願いだ。沙織を救ってくれ。
おれが、言える立場じゃないけど……」


「わかった。じゃあ、また!」


あたしは、急いで病院から出た。
自転車置き場でうずくまる沙織を見つけた。


「沙織……大丈夫?大丈夫なわけないよね。とりあえず、落ち着いて。
沙織は、これからどっちを優先したいの?」


あたしの質問に困惑している沙織の姿。
こんなに、困惑している沙織を見るのは初めてだ。



「どっちって?誰?なに?」


涙混じりの声が聞こえてくる。

「小川くんと、光くんだよ。
あたしなら、光くんを優先する。例え、ひどいことをされたとしても大事な人だったことには変わらない。
余命って言うのは待ってくれない。」

沙織が、とても悩む気持ちはわかる。



沙織は、自覚してないかもしれないけど確実に小川くんに惹かれてる。

「光を優先したいと思うよ!あたしだって!でも、なにをすればいいのか、わからないよ!!」