若の瞳が桜に染まる

闇カジノを潰すというのはなかなかに大変なこと。

突入してみると、中にいたのは茶島会の幹部やセレブなど。すぐに彼らを逃がそうとする従業員が拳銃を取りだし発砲した。

それからカジノ会場は銃弾飛び交う戦場と化した。

しかし相手は素人が多い。じりじりと天祢組が追い込む形となり、誰一人逃がさずに捕らえることができた。

二葉に連れていかれた数人は、何かしらの情報を握っていると目をつけられた男たち。二葉にかかればどんなに口が固くても喋ってしまうと言われている。

もちろん、普通の形式で話を聞かれる訳もないだろうから、我久は彼らに若干同情した。

魔の手は未成年にまでのびているという楠井の情報は確からしく、トイレから出てきたのは、まだあどけなさの残る男子高校生だった。

「まじか…」

通りすぎる未成年を横目に、我久は表社会の秩序の乱れを痛感した。

初めて我久がまともに天祢組の仕事に加わった日だった。社会的には悪の組織だとはいえ、自分の行いに後悔はしていなかった。