若の瞳が桜に染まる

幼い頃は人見知りで臆病で、虫も触れずにいつも蘭の背中に隠れていた。

そんな我久の護衛としていつも側で共に成長してきた。誰よりも長い時間を共にしてきたという自負がある。

組のやつらには、いつか二人が結婚して天祢組を背負って立つんじゃないかとからかわれ、怒って見せたこともあったが、内心そんなに嫌ではなかった。

高校を卒業して数年、それが現実味を増してきた時に、突如降ってきた我久の結婚話。

あの我久が長く続くはずがない。すぐに根を上げると思ったのに、今や両思いときた。

旬は、我久が他の組員に日和を婚約者だと言っているのは、本気で結婚する気がないからだと言っていたけど、そうじゃない。

しっかりと段階を踏んで結婚相手だと紹介するつもりなんだ。

…そんなの、本気中の本気じゃねーか。