若の瞳が桜に染まる

そこで、話が一段落ついたと踏んだ旬と蘭が口を開いた。

「で、こいつらどうすんだ?
我久の素性がバレたんだから、このまま帰す訳にはいかねーぞ」

「だな。
口軽そうだし。

どこかの島にでも飛ばしますか、我久さん?」

本当に、こういう話になったら容赦がないと我久はため息をついた。

「俺たちが会社を辞めれば済む話だ。
…日和には迷惑をかけるけど」

「わかってる。
仕方ないよ」

だが、そこで黙っていなかったのが楠井だ。

「何言ってるんですか!
俺と香織が黙ってれば済む話でしょ?」

「いや…。

俺は天祢組の関係者だ。二人とも、そんな人と働いてたらまずいだろ」

黙っておけば済むなんて、そんな単純な話ではなかった。
だが、楠井は単純どころか、この状況を面白がっていた。