若の瞳が桜に染まる

そんな理由で、敵意剥き出しの自分を選ぶはずがない。日和を追いかけて本当の理由を聞こうとする。

我久からは得られない情報を聞き出すつもりじゃなかったのか?
私と仲良くなって、欺きやすくするためじゃないのか?など、考えればそれらしいものはいくつも浮かんできていた。

「私のなかでは、十分な理由だよ。

実際、扱うの上手だし」

褒められた…。

先制攻撃をかわされた上に、カウンターを食らったような気分だった。

腹が立つ。なのにどこか気恥ずかしい感じがするのは、思惑にまんまと嵌まっているからなのか?

綺麗な手で土をさわる日和を見て、蘭は警戒心を強めた。