病院に入ると二階すぐ左の突き当たりが 手術室だった。 僕は階段を駆け上がった。 二階に着くと、 君の両親が椅子に座っていた。 君は緊急手術を受けている。 手術中の文字が赤く光っていた。 先に僕に気付いた君のお母さんは 涙を拭って手招きし、 椅子を指差した。 僕は軽く頭を下げて、椅子に座った。 二人とも何も言わずに ただ泣いていた。 僕は赤く光る手術中の文字を眺めた。