『プシュー』

満員電車のドアが開く。
人は、機械の様にスマホをいじりながら、
たまには隣の者と会話をしながら。
電車の中へ足を運ぶ。

当たり前だが、椅子は空いていない。
しょうがなく吊革に掴まる。


「くっそねむい…」


「入学早々なにいってんの…」



通学、通勤時間の電車は人がやたらと多い。

宇宙はカバンからスマホを取り出す。


窓の外にふと目を向けると、景色が時間が過ぎて行くように流れている。

もう、戻れない。

誰かが囁いた気がした。


なにかを感じ取っていたのかもしれない。



____見えない何かに怯えているのか、私の手は小刻みに震えていた。