そんな毎日の幕切れは、今思えば驚くほど呆気ないものだった。

永遠に続くように思えていた無視や陰口は徐々に減っていき、二年生に上がりいじめの中心になっていたグループの子たちと別のクラスになると、廊下ですれ違っても目も合わせない。

そんな程度になっていた。

それでも、
一度覗いた深淵を簡単には忘れる事は出来ない。

私の心の底は、澱んだ気持ちがべったりと張り付き、濁んでしまっていた。