手紙に書いてあった時間に学校の屋上に向かうとそこにいたのは…        …少し顔を赤らめながらうつむいてる女の子がいた。
優    「君が僕に手紙を?」
詩織(しおり) 「はい。わたしが先輩に手紙を出しました」
優    「それで話って?」
詩織   「わたしと付き合って下さい!」
優    「はい?まじで?」
詩織   「はい、本気です」
優    「そういえば、君はあの時の助けた子!」
そういえば、去年の新学期始まってすぐの時、廊下で困ってた子を  案内してあげたこともあったな~
詩織   「はい、それでわたしと付き合って下さい」
優    「それでどうして僕なの?」
詩織   「あの時助けてもらった時にとってもカッコ良かったから…その後色々な人に先輩のことを聞いてもっと知りたいと思ったから…」
優    「まじか…わかったよ。こんな僕でよければ…」
詩織   「本当ですか!?」
優    「うん。これからよろしくね♪」
詩織   「はい!」
そんなこんなで僕に彼女ができた。しかし、このことは妹たちには 言えないよな…。言った時のこと考えると……。

そして、何もないまま週末を迎える。
金曜日の夜 優が机に向かって勉強をしていると携帯が鳴った。そこには詩織からのメールが書かれていた。
「明日、予定開いてますか?もしよければ一緒に映画見に行きませんか?」
優    (なぬ!?まじか…でも、予定ないしな…行くだけ行ってみるか)
そして、そのあと数回やり取りをして大体の日程が決まったので俺 はそのまま寝ることにした。

午前八時半 優が少しお洒落をして家を出ようとしたらそこを涼香に見つかった。
涼香   「お兄ちゃん、そんな恰好してどこ行くの?」
優    (げっ!!よりにもよって涼香に見つかるなんて…)
「学校の友達と映画見に行ってくる」
涼香   「ふ~ん、そう。行ってらっしゃい」
優    「うん、行ってくる」
優は家を出た後に涼香が急いで階段を駆け上がっていくのを知らないまま詩織が待つ駅前に歩きだした。

一方、階段を駆け上がっていった涼香はというと……。
涼香   「香澄、香澄。起きて、起きて。お兄ちゃんが変だったのよ!」
香澄   「ん?お兄ちゃんがどうしたって?」
涼香   「あのね、お兄ちゃんが変だったのよ!」
香澄   「いや、だから何が変だったの?」
涼香   「お兄ちゃんがお出かけするのにアニメTシャツ着ていかなかったんだよ!いつも、お出かけの時は着ていくはずなのに着てなかったんだよ!」
香澄   「えっ!?それってホント!?」
涼香   「ほんとほんと!しかも、髪までセットしてたんだよ!」
香澄   「女の匂い……」
涼香   「えっ!?お兄ちゃんに限ってそんな……」
真剣な顔の香澄を見て涼香も黙る。
香澄   「よし!決めた!」
     「お兄ちゃんを尾行しよう!」
涼香   「え~~!?いや無理だよ~どこにいるかわからないのに…」
香澄   「涼香、お兄ちゃん出かける時何か言ってなかった?」
涼香   「う~ん…あっ!映画見に行くって言ってた!」
香澄   「ふ~む。映画か…だとするとあそこしかないな」
涼香   「香澄、お兄ちゃんのいる場所わかったの?」
香澄   「うん。大体ね予想はついたよ」
     「じゃあ、急いで着替えて出発しよう!」
涼香   「うん!」
そして、涼香は自分の部屋に急いで着替えに行く。