三学期もあっという間に終わり、そして卒業を迎える。
卒業式が終わり、高校生活の最後の放課後。優衣と優と孝太と夏輝は校庭にある桜の木の下で話をしていた。
優    「は~ぁ、俺らもこれで卒業か…。そう考えると少しさびしいかもな…」
優衣   「そうだね~あっという間だったよね…」
菜月   「楽しい時間はあっという間ですからね…」
優と優衣は、孝太から彼女ができたことを聞いた日の翌週には、菜月を紹介してきた。優衣は名前だけは知っていたらしく、すぐに仲良く話していたが、優は最初のうちは他人行儀だったが今では少しはそれも抜けてきていた。
孝太   「優と優衣ちゃんは、進路とかって決まってるの?」
優    「俺は、ゲームの専門学校に受かったからそこに行く」
優衣   「私も第一志望受かったからそこに行く」
孝太   「ふ~ん、じゃあ二人とは離れ離れになるのか…」
孝太は少しさびしそうな顔で空を見上げた。
優    「孝太はどうするんだよ?」
孝太   「僕は親の知り合いのとこで修業する…」
孝太の家は小さな居酒屋をやっていてそこの一人息子だったりする。
菜月   「私は地元の大学に受かったので…」
四人の間にどんよりとした沈黙が流れる。
優衣   「大丈夫だよ!今はラインとか便利なのあるし、ずっと離れ離れになるわけじゃないから…」
優    「そうだな。じゃあ、またみんなで会える日が来るさ」
孝太   「そのときはみんな自分の夢叶えたりしてるのかな~」
優    「じゃあ、今度会うときはみんな夢を叶えたときってことで」
優衣   「それいいね。じゃあ、帰りましょうか」
孝太   「そうだね」
優    「そうするか」
菜月   「はい」
そして、四人はそれぞれの自分たちの未来へと続く道への一歩を踏み出した。