かと言って割り込む勇気も無く、ただボーッとケイさんにからかわれるアールさんを眺め続けて少し経った時だった。
大きな音を立てて会議室のドアが開き、バタバタと数人の足音が聞こえてきた。……シイさんとユウさんかな?
「ただいま戻りました。」
「エイチ連れてきましたよー!!ユウの情報網に引っ掛かったので!!」
………エイチ、さん。さっきまでいなかったNo.3。2人共彼を探しに行ってたんだ。
「ユウが本気で探したら見つかるに決まってんじゃーん。止めてよね、俺せっかく遊んでたのにさー。」
ケイさん風に言うと、どうやら"女子を誑かして"いたらしい。
少し垂れがちな目に、こちらの全てを見透かしてしまうような薄暗い瞳。鼻筋の通った高い鼻。知ってはいたけど間近で見ればこの人は確かにイケメンという部類で、漂うオーラに飲み込まれそうになる。
シイさんは不満有り気なエイチさんを軽くスルーして、その背中を押した。手慣れてる。
「あーはいはい。あんたの用事なんて知らないから!!取り敢えず自己紹介して!!」
「自己紹介?」
「ほら、言ったでしょ。今日新入りが来るって。………ごめんね、エス。こいつが………」
「ああ!!それ今日だったっけ?俺としたことが、女の子が入ってくるなんて朗報を忘れてただなんて不覚だよ。」
呆れたようなユウさんの言葉を遮って、エイチさんがこちらへ歩いてきた。
「俺はエイチ。2年でNo.3だよー、凄いでしょ?」
「あ、はい……。」
「へえ、A1の女子なんてアイさんのイメージが強すぎてキツイ子ばっかだと思ってたけど、君みたいな子もいたんだね。アイさんが特殊なだけか。ああ、俺の能力は爆発で、遠距離戦闘ね。これからは俺が傷付いても君が直してくれるんだー、嬉しいな。あ、そうそうこれ俺の連絡先で……………」
「いい加減黙ってろチャラ男!!!!」
バコンッと気持ちの良い音が響き、気付くけば目の前で弾丸の如く喋っていたエイチさんは痛みに蹲っていた。
私の真下で、柔らかそうなクリーム色の髪が揺れる。
大きな音を立てて会議室のドアが開き、バタバタと数人の足音が聞こえてきた。……シイさんとユウさんかな?
「ただいま戻りました。」
「エイチ連れてきましたよー!!ユウの情報網に引っ掛かったので!!」
………エイチ、さん。さっきまでいなかったNo.3。2人共彼を探しに行ってたんだ。
「ユウが本気で探したら見つかるに決まってんじゃーん。止めてよね、俺せっかく遊んでたのにさー。」
ケイさん風に言うと、どうやら"女子を誑かして"いたらしい。
少し垂れがちな目に、こちらの全てを見透かしてしまうような薄暗い瞳。鼻筋の通った高い鼻。知ってはいたけど間近で見ればこの人は確かにイケメンという部類で、漂うオーラに飲み込まれそうになる。
シイさんは不満有り気なエイチさんを軽くスルーして、その背中を押した。手慣れてる。
「あーはいはい。あんたの用事なんて知らないから!!取り敢えず自己紹介して!!」
「自己紹介?」
「ほら、言ったでしょ。今日新入りが来るって。………ごめんね、エス。こいつが………」
「ああ!!それ今日だったっけ?俺としたことが、女の子が入ってくるなんて朗報を忘れてただなんて不覚だよ。」
呆れたようなユウさんの言葉を遮って、エイチさんがこちらへ歩いてきた。
「俺はエイチ。2年でNo.3だよー、凄いでしょ?」
「あ、はい……。」
「へえ、A1の女子なんてアイさんのイメージが強すぎてキツイ子ばっかだと思ってたけど、君みたいな子もいたんだね。アイさんが特殊なだけか。ああ、俺の能力は爆発で、遠距離戦闘ね。これからは俺が傷付いても君が直してくれるんだー、嬉しいな。あ、そうそうこれ俺の連絡先で……………」
「いい加減黙ってろチャラ男!!!!」
バコンッと気持ちの良い音が響き、気付くけば目の前で弾丸の如く喋っていたエイチさんは痛みに蹲っていた。
私の真下で、柔らかそうなクリーム色の髪が揺れる。

