ケイさんの説明を聞きようやく納得した。以前A1班の先輩が言っていたあの言葉の意味も、これで繋がった。
『アイさんってNo.7 ですよね。それなのに何でS班じゃないんですか?』
『ああ、それは……私が選ばれなかったからなの。』
『え?それってどういう…………』
『エスちゃん、私これでも結構ショックだから………あんまり聞かないで欲しいなー。』
『あ、はい!すみませんでした!!』
『ふふ、いいのいいの。素直なのがエスちゃんの良いところよ。』
先輩はその時No.7だったから、自分がS班に入れない意味を分かってたんだ。
何も知らない私は、無神経な詮索で先輩を傷付けてしまった。
「えと……説明ありがとうございました。よく分かりました。」
「いーえ。………でも、いくらNo.7以下が変動しやすいっつったって、1か月でいきなり5ランクも上げるとは思わなかったよ。凄いね。」
柔らかい笑顔で褒められて、沈みかけていた気分が少し軽くなる。紳士だ。
だけどその時、もともと無口なのかずっと黙りだったアールさんが、何やら怪しい笑みを浮かべてケイさんを見た。
「おいケイ。お前さっきから気持ち悪いんだよ猫被り。」
……猫被り?
なんだそれは何語だ。と失礼ながら思っていると、ケイさんがくっくっとさも可笑しそうに笑い始めた。
「別に猫被りなんかじゃないよ。アールこそ、いつも小煩いのに今日は随分と静かだね?」
「は?……普通だろ。」
「普通じゃないよね、緊張しいのアールくん。」
「ばっ…!!俺は別に………!!!」
…………えーっと、ちょっと状況が読み込めない。
喧嘩というわけじゃないだろうけど、顔を真っ赤にして噛み付くアールさんと涼しい笑顔でそれを受け流すケイさんの関係は良好というわけじゃ無さそう。しかしまあ、こうやって冷静に分析している辺り私の順応力も中々だ。
ただ最初のイメージとあまりにも掛け離れた2人の言い争いに困惑していたら、見兼ねたエムさんがすかさずフォローに入る。
「ごめん……エスさん。あいつら、いつもこんなんだから気にしないで。ケイも、アールいじって面白がってるだけだから。」
「あ……はい。」
………といっても、彼らを止める気は無いみたい。
『アイさんってNo.7 ですよね。それなのに何でS班じゃないんですか?』
『ああ、それは……私が選ばれなかったからなの。』
『え?それってどういう…………』
『エスちゃん、私これでも結構ショックだから………あんまり聞かないで欲しいなー。』
『あ、はい!すみませんでした!!』
『ふふ、いいのいいの。素直なのがエスちゃんの良いところよ。』
先輩はその時No.7だったから、自分がS班に入れない意味を分かってたんだ。
何も知らない私は、無神経な詮索で先輩を傷付けてしまった。
「えと……説明ありがとうございました。よく分かりました。」
「いーえ。………でも、いくらNo.7以下が変動しやすいっつったって、1か月でいきなり5ランクも上げるとは思わなかったよ。凄いね。」
柔らかい笑顔で褒められて、沈みかけていた気分が少し軽くなる。紳士だ。
だけどその時、もともと無口なのかずっと黙りだったアールさんが、何やら怪しい笑みを浮かべてケイさんを見た。
「おいケイ。お前さっきから気持ち悪いんだよ猫被り。」
……猫被り?
なんだそれは何語だ。と失礼ながら思っていると、ケイさんがくっくっとさも可笑しそうに笑い始めた。
「別に猫被りなんかじゃないよ。アールこそ、いつも小煩いのに今日は随分と静かだね?」
「は?……普通だろ。」
「普通じゃないよね、緊張しいのアールくん。」
「ばっ…!!俺は別に………!!!」
…………えーっと、ちょっと状況が読み込めない。
喧嘩というわけじゃないだろうけど、顔を真っ赤にして噛み付くアールさんと涼しい笑顔でそれを受け流すケイさんの関係は良好というわけじゃ無さそう。しかしまあ、こうやって冷静に分析している辺り私の順応力も中々だ。
ただ最初のイメージとあまりにも掛け離れた2人の言い争いに困惑していたら、見兼ねたエムさんがすかさずフォローに入る。
「ごめん……エスさん。あいつら、いつもこんなんだから気にしないで。ケイも、アールいじって面白がってるだけだから。」
「あ……はい。」
………といっても、彼らを止める気は無いみたい。

