「あっ、お父さんだ！」


スタジアムに入ってすぐ、果穂がピッチでアップをする修斗を発見する。


「お父さん、今日も先発かな～」


「当たり前だろ。ほら、電光掲示板に名前出てるし」


「ほんとだ」


「ほらほら二人とも。早く席に着いて」


スタジアムに入ってすぐに立ち止まった二人の背中を押して、修斗が用意してくれたチケットを見て席に着く。


しばらくして、今日先発の選手たちが審判を先頭に列に並んでピッチに入ってきた。


FCウイングの先頭は、キャプテンマークを巻いている修斗。


ピッチに選手が散らばり、相手のキックオフで試合が始まった。


まずは相手チームがFCウイングの陣地に攻めてくる。


そのボールをFCウイングのディフェンスが奪い、一気に前線にいる修斗にボールが渡った。


そのボールをしっかりと足元に収め、ドリブルで切り込んでいく修斗。


相手選手がスライディングに来る前にサッとボールを味方に渡し、そのまま修斗はゴール前に走りこんでいく。


修斗からのボールを受け取った選手が、ゴール前にボールを入れる。