周りからは、「もう少し出来るだろ」と言われるみたいだけど、自分の体のことを一番分かってるのが修斗だから……。
数年前から修斗は徐々に徐々に、体やサッカーをする感覚に違和感を感じていたらしい。
体力が落ちるのは仕方ないって、それは割り切ってたみたいだけど。
若いときのように繊細なプレーが出来なくなったり、自分の納得がいくプレーが出来る回数が減ってきたり、周りからは分からない、修斗の中の感覚がちょっとずつ狂ってきたんだって。
そのときから修斗は、そろそろ俺のサッカー人生も終わりかなと思い始めたらしい。
私が修斗の口から引退の言葉を聞いたのは、今シーズンが始まるキャンプに参加する前。
「俺、今シーズンでサッカーやめようと思う」
ドイツ行きを決めたときみたいに、迷いのないしっかりした声で私に告げた修斗。
それから、ポツリポツリとやめる理由を話してくれた。
修斗が決めたことには基本的に口は出さない私だけど。
「今やめて、後悔しない?」
それだけは、聞いておきたかった。
「ああ、後悔しない。もう十分だ」
「そっか。修斗が後悔しないなら、私はなにも言わないよ」
そう笑顔で言った修斗に、私はホッと胸をなでおろした。
数年前から修斗は徐々に徐々に、体やサッカーをする感覚に違和感を感じていたらしい。
体力が落ちるのは仕方ないって、それは割り切ってたみたいだけど。
若いときのように繊細なプレーが出来なくなったり、自分の納得がいくプレーが出来る回数が減ってきたり、周りからは分からない、修斗の中の感覚がちょっとずつ狂ってきたんだって。
そのときから修斗は、そろそろ俺のサッカー人生も終わりかなと思い始めたらしい。
私が修斗の口から引退の言葉を聞いたのは、今シーズンが始まるキャンプに参加する前。
「俺、今シーズンでサッカーやめようと思う」
ドイツ行きを決めたときみたいに、迷いのないしっかりした声で私に告げた修斗。
それから、ポツリポツリとやめる理由を話してくれた。
修斗が決めたことには基本的に口は出さない私だけど。
「今やめて、後悔しない?」
それだけは、聞いておきたかった。
「ああ、後悔しない。もう十分だ」
「そっか。修斗が後悔しないなら、私はなにも言わないよ」
そう笑顔で言った修斗に、私はホッと胸をなでおろした。