Doll・Curse

10月22日 深夜 希沙公園
雛はいつも以上に武器を仕込んでいた。
あの人形を殺すために破壊するために潰すために・・
「出てきてよ。
人形さん、私は1人だよ。」
「おお、本当に1人で来たんだ、その心がけはイイねぇ。」
人形は上空から舞い降りた。
「っん」
雛は戦闘体勢に入った。
「ヤるき満々だねぇ♪
じゃあ、戦闘を始めよう。」
人形は右手にナイフ、左手にバールを持ち雛を始末しにかかった。
右手のナイフが雛を襲う。
キィン
金属のぶつかり合う音が公園に鳴り響く
「ナイフはこちらにもあります」
「勇ましいねぇ」
キィン、キキィン
連続で金属がぶつかり合う。
雛は左の袖からもう1つのナイフを取り出した。
「へぇ~、これで二刀流対二刀流って感じぃ?」
「いえ、まだまだこちらには武器があります。」
「やっ」
雛は両手のナイフで攻撃を開始した。
「君の速度は優衣ちゃんより遅いよ」
雛は蹴りをいれる。
「!」
人形は余裕ぶっていた表情を崩す。
人形の頬にかすり傷ができたからだ。
「あなた、もしかして靴の裏に刃物を仕込んでる?」
「ええ、フィギアスケートから思いつきました。」
「そっ」
人形は獲物を狩る獣のごとく雛に襲いかかった。
「くっ」
バール、ナイフ、バール、バール、ナイフ、ナイフ
次々に襲いかかる凶器を避けながら反撃のチャンスを待つ。
「はっ」
雛は左のナイフを人形に投げた。
人形はナイフをバールではじく。
その一瞬の隙をつき左足のホルスターから特製のエアガンを取り出した。
パァン、パァン
乾いた音が公園に鳴り響く。
「面白いもの使うね♪」
パァン、パァン
躊躇いもなく、弾を撃つ。
「ねぇ、そろそろ目が慣れちゃった。」
カァン
人形は弾をはじく
「!? 」
「それなら、これはどう?」
マガジンを抜き左の袖から新しいマガジンを取り出した。
パァン
「無駄だよ。」
人形はバールで弾をはじいた。
しかし、弾は割れインクが飛び散った。
「!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?」
何が起きた?
人形は考える。
自分に起きたことを
目の前が青色に変わったことを