Doll・Curse

10月21日 深夜
優衣はコンビニへおやつを買いに行った帰りに一体の人形と出会う。
「ゆーいーちゃーん、待ってたよ。」
曲がり角を曲がろうとすると一体の人形が現れ話しかけてきた。
「っふ」
優衣は話しかけられると同時に拳を繰り出した。
「おおっと、速いね。
君、格闘技か何かヤッてた?」
優衣は答えずに両の拳と両足を使い人形に連撃を打ち込む。
「ん?」
優衣は違和感を覚える。
いつもなら、いつも通りならば初撃、もしくは4連ほど拳を打ち込めば相手を倒せるはずなのにこの人形には攻撃が全く当たらない、それどころかかすりもしない。
「元気イイねぇ♪ ゆーいちゃん 君もしかして欲求不満じゃないの?」
「っつ!」
優衣は挑発に乗って攻撃のスピードを上げた。
「イイねぇ、イイねぇ。 どんどんスピードが上がってるよ。
この前殺した老人より殺しがいがあるよ。」
人形は砂を優衣の目に向けて飛ばした。
「はっ」
優衣は間一髪その砂を避ける。
「おお、あれを避けるのかい。
すごいねぇ君、運動神経がずば抜けている夏音ちゃんとどっちが速いのかなぁ?」
そこで優衣は初めて人形に問い掛ける。
「あなた、夏音ちゃんを知ってるの?」
「知っているけど、ごく一部のことだけだよ」
「そっ」
優衣は攻撃を止めない、嵐のごとく連撃を繰り出す。


その時だった

「ねぇ、場所を変えない?
ここは、目撃される可能性が高い。」
人形はそう提案した。
この時、初めて人形への連撃が止んだ。
「わかった。私の通う甘里高校の体育館裏でいい?」
優衣は人形にそう提案した。
「いいよ。 君との戦いは楽しいからね♪
イこうか。」
優衣と人形は甘里高校の体育館裏へと歩き出した。