Ｄoll・Ｃurse

10月21日 深雪の祖父母宅

こんこん
外から戸を叩く音が聞こえた。
「お届けものでーす。」
と、若い女性の声がした。
「はーい」
「！？」
「えっ、な、ぁ」
おばあちゃんは戸を開けて驚いた。
そこには昔自分の孫が大切にしていた人形があったからだ。
しかも、右手にはバールを持っている。
「おばあちゃん、元気？
聞こえる？ こーんにーちは アハハ、もしかして驚いた？」
人形は「ニィ」と笑みを浮かべた。
「じゃあ、早速」
と人形は動こうとした。
しかし、人形はピタッと動きを止めた。
「すぐに殺すのは勿体無いなぁ♪ハハハ」
人形は不気味に笑いこう言った。
「おばあちゃん、チャンスをあげる
大チャンスだよ。 アハ」
「？」
おばあちゃんはまだ、自分の身に何が起きようとしているのかをまだ理解していなかった。
「第一問
なぜ、孫の人形がここにあって、動いているのかなぁ？」
「えっ、な、ぁ」
おばあちゃんが何かを言おうとしたその時だった。
「ブッブー、じ・か・ん・ぎ・れ」
と人形は躊躇いもなくそう言った。
人形は右手に持っているバールを振り上げおばあちゃんの左肩に全力でふりおろした。
「キィアァァァーーーーーー」
ベキィ
老人の体からニブイ音がが聞こえた。
「ぁ、かはぁぁ」
おばあちゃんはうめき声をあげる。
おばあちゃんは家の奥に逃げようとした
人形は追い討ちを掛けて
右足の膝、左の脛、右手の肘、あばら骨を折った。
ベキィ、ガッ、バキィ、ドゴッ家の中に老人の骨を折る音が鳴り響く。
「あれ、あれあれ？
弱いなぁ、弱いなぁ、もう少し粘ってくれてもいいんじゃないのかな？」
人形はおばあちゃんを一方的に追い詰めた後にそう言った。
そして、こう続けた。
「でも、ﾋﾄを殺すのって楽しい♪
悲鳴を聞くのってなんだかイイわ。
全身が火照っちゃう。」
「おじいちゃんは帰ってきたら別の方法で殺してみよう♪」