夢を見るボクら



「俊哉(Shunya)!」

賢が大きな声で誰かの名前を呼ぶ。


振り向いた彼はこげ茶色の少しくせっ毛な髪の毛


「猫」

「ん?そうだね、俊哉は猫みたいだよ」


ボソッと呟いたはずなのに賢には聞こえていたみたい。

何だかちゃんと周りを見ていてすごいな。


感心していると、さっきから紀乃が喋ってないことに気がついた。