足踏みをして水を跳ねさせる。
パラソルの下は日陰だけど太陽の熱で暑かったから、海の水で冷まされてとても気持ちよかった。
膝がつくかつかないくらいで止まる。
だんだんと楽しくなって紀乃と騒いでいたら、突然足がすくわれる。
「きゃっ!」
「朱鳥!?」
バランスを崩して海の中へ倒れ込む。
心構えをしていない私は思いっきり鼻から水を吸い込んでツーンと痛くなる。
浅いから手をつけば起き上がれるけど、本当に無理な私はバタバタするほかなかった。
グイッ
誰かに掴まれる手首
「あぶねーな」
目の前には少し焦った賢の顔


