夢を見るボクら



「紀乃似合ってる」

「えへへ、でしょ?」

俊哉の言葉に紀乃は嬉しそう。


つい先日、俊哉と紀乃が付き合い出したのだ。

紀乃が一目惚れをしたらしくやっと想いが通じたらしい。


気づいてなかったのは私だけらしくて少し悲しかった。


「朱鳥似合ってんな!」

「ありがと」

神矢に頭を撫でれながら褒められる。

誰でも褒められたら嬉しいもので、恥ずかしいけど嬉しいの方が勝つ。


神矢に頬にキスされてからお互いギクシャクするのかな、って思ってたけど神矢が普通に接してくれるので私も普通に接する。


神矢と話終われば、今度は頭に何か被さって視界が狭くなる。


「これ着とけ」

それを見ると男物のパーカー

賢が貸してくれるらしい。