夢を見るボクら



だけど、だけど。

今日に限って浮き輪を忘れてきてしまったのだ。


私はクロール5mしか泳げない。(ほぼ、けのび)

海の家で買えばいい話なんだけどお金をあまり使いたくない。



(はぁ。なんで忘れたんだろ)

きっと今日一日砂浜にいるだけだろうな。


プールなら足つくのに。

輝のやろう...。


ムスッとしたまま更衣所を出れば、男子というのは着替えるのが早いらしく場所取りをしていた。


輝を見つけてジッと見れば少しビクッと震える背中。

(まだ私は根に持っているんだから)


「お待たせ!」

紀乃の言葉に振り向く