「私が聞きたいだけ」 「...」 黙ってしまった神矢を見てベンチから立ち上がる。 「話したくなかっ...」 “話したくなかったら聞かない” そう言おうとしたけど神矢に手を掴まれた。 「いいぜ。話してやる だから...、 俺から離れるな。」 少し震えている腕と小さな弱々しい声 それは私の心を突き刺した。 再びベンチに座ると目をつむり、深呼吸をしてから話し始めた。