『柳。みんなには内緒だぞ。』


その後ろめたさが私を誘う。





私の家は奔放主義でたいして家に帰らなくても怒られない。


というより母親は前の男との間に出来た私のことを邪魔だと思っている。


レジ袋を冷蔵庫の前に放置して私はベッドに飛び込んだ。


「部屋に入るなりベッドって誘ってるようにしか見えないぞ。」


先生の言い方は数学を教えている時とあまり変わっていない。


職業病というやつだろうか。


先生の言葉を無視して私は脚をばたつかせた。


先生のベッドは低反発だそうでギシギシ言わないから私は

結構お気に入りなのだ。


チューペットタイプのアイスを両手に先生が私の上にかぶさった。


「おもっ。」


私はズシッとくる人間らしい先生の重さが好き。