~比奈奏~

私は、今までずーっと私立の学校で育ってきた。

だから、普通の公立の学校に行くのが私の小さな夢でもあった。

ダメもとでお父さんに高校は公立高校に行きたいと言ってみたら、2日後くらいにいいと言ってくれた。

私の家は、この辺りじゃあ凄く有名だから私のことはほとんどの人が知っている。

だから、隣町の高校に行くことにした。

それだと家から3時間ぐらいかかっちゃうから、一人暮らしすることになった。

心配だからといって、セキュリティが凄くしっかりしている高級マンション
、住めと言われて、私は、只今、荷物を決まった部屋に運んでいるところだ。

運び終えて、
「隣の人に挨拶しにいかなきゃ」
そんな独り言を言いながら、私は、お菓子をもって玄関に向かった。