「なつ~!!!」

 っげやべ!秋奈怒らせた…。

 っよ!俺は山下夏樹。よろしくな!

 って、そんな悠長に挨拶してる場合じゃねぇ!!

 秋奈が腰に手を当てて怒ってる。

 生徒指導の先生にどんだけ怒られてもへこたれない自信はあるけど、秋奈に怒られて凹まない自信はない!

 ダッシュで秋奈の元まで走ると、秋奈は険しい表情で地面を指さした。

 座れと言う事らしい。大人しくその場で正座すると、秋奈は腕を組んで俺を見下ろした。

「夏、私が職員室に呼び出された理由は何でしょう」

「え、褒められたから?」

「違うわ!夏の課題が出されないのに、呼びだしても来なかったから!!」

「すんませんッ!」

 先生め、秋奈を使うなんて卑怯だ。

 俺が秋奈に頭上がらないの知ってて秋奈を仲介役にしたんなら、許せねぇ!