「お前、いい加減に秋泣かせんな」
「はい…頑張ります…」
暗いオーラをまとう春馬だが、これも秋を前にするとなぜかダメらしい。
秋も春馬を前にすると気を弱くするから、春馬の言いなりになってしまう。
ったく、本当に手間がかかる姉弟だな…。
「あ、あの…姉ちゃん日曜日は…」
恐る恐ると言ったように顔を上げている春馬。
…こいつ、自分で言ってないのか…。
「あ?自分で言え」
「言ってないんですか!?」
「そう言えば、クラスの奴に日曜日に大会の助っ人に来いってお願いされてたみたいだな」
少し焦りも加えておく。
でも、クラスの奴からという言葉に春馬は気を抜いたようだ。


