私たち暴走族と名乗っていいですか?(上)


「何とか言いなさいよ!」

「ッ…」

「あ…」

 頭をひっこめて壁に背をくっつける。

 両手を口元に当てて、ひたすら息を殺す。

 聞こえてくる音は明らかに殴ったり蹴ったりする音。

 小森さんの他にいたのは3人。

 多分、同級生…。

 どうしよう。

 瞬を呼んで…。ううんダメだ。

 瞬は今部活だから邪魔したくない。夏は先に商店街に行っちゃってる。

 私が…私が助けなきゃ。

 小森さんと仲良くなりたいなって、思ったのも私。

 きっかけを待ってばかりじゃダメ。

 自分からきっかけを作らなきゃ。

 もう、隠れてるだけじゃダメなんだ。