私たち暴走族と名乗っていいですか?(上)


「あれ、キミ秋奈ちゃんだよね?」

「ッ…」

「秋奈ちゃん、あの時はありがとね」

 親しげに話しかけてきたのはサッカー部の先輩で、逃げるに逃げられなくなる。

 夏が手を掴んでくれるから1人にならずに済むけど、サッカー部3人に囲まれちゃう。

「ここじゃなんだし、部室行かない?ジュースごちそうするよ」

「用事あるので、失礼します!」

「待ってよ。ちょっとだけ。ね?お願い」

「あの、手離してくれません?彼女人に触られるの嫌いなんです」

 どうしよう…。夏の態度に先輩たちはちょっと怒ってる。

 他の部活の人たちにまで気付かれ始める。

「秋奈ちゃんだよね?野球部なんだけど…」

「秋奈ちゃん!バスケ部、来ない???」

「陸上部でーす!秋奈ちゃん、どう??」

 なんでこんなことに…。

 結局、振りきれずなぜか大勢の先輩と一緒に家まで歩くことになって、途中で追いついた瞬が追っ払ってくれるまでそのままだった。