私たち暴走族と名乗っていいですか?(上)


「サッカー部!イケメンいっぱいいるよ!しかも彼女もちあんまいない!」

「マネージャー募集中!野球部、どう?甲子園連れて行きます!」

「男子の汗臭さすごいよ~。それよりさ、女子バスケ部!どう?明るい先輩いっぱいいるよ!」

 いろんな手法で争奪戦が始まってる。

 もちろん狙うは荷物の少ない新入生。

 部活の用具持ってない子はみんなまだ部活が決まってない貴重な子たちだからすぐにわかる。

 ついでに、瞬に先輩避けって袴貸してくれたけど、その荷物もどれだけ効果あるか…。

「秋奈、離れないでね」

「う、うん」

 夏の腕にしがみつく。そうでもしないとはぐれそう…。

 意を決して外に行くと、気配を殺しながら、すでに入学生を捕まえてる部活のあたりをわざと通りながら自転車置き場に向かう。

 ひぃ、いつになったらこの人だかり終わるの!?

「ねぇ、興味ない?水泳部。マネージャーいなくて困ってるんだよねぇ」

「…」

「友達も誘ってさ、ね?」

 勧誘されてる子をチラッと見ると、きれいな子だった。

 どうしよう。動けないみたいだし…。うぅ、でも…。