「秋奈、平気?」

「大丈夫。行って!」

「分かった!」

 夏が先に尾木くんを追いかけていく。

「瞬桜!」

「分かってる!!」

「尾木!待て!!」

 瞬、夏、ノンタン、トーマスが逃げ出した尾木くんを追いかけていく。

 すぐに携帯を出して、六花に電話する。

 店に出ると、びっくり顔のおばあちゃんがいて、ひまっちが対応してくれてる。

 とーちゃんのとこにもさーちゃんが入ってくれてた。

「あきなっち、ここはいいから行って!」

「ありがと!おばあちゃん、びっくりさせてごめんね!」

 とりあえず商店街から外れて、瞬たちが向かっていった方向に走る。

『秋奈、適当に路地を走ってる』

「方向は!?」

『秋奈から見て左手の2本先の路地を駅側に向かってる』

 2本目先ってことは、駅には抜けられない。