「あ…」

「何?」

「…ご、ご飯だって」

「分かった」

 自然…だよな?

 なのに、姉ちゃんはかわいそうなくらい震えていて…。

 こんな風にさせたのは俺だ。

 俺が、怒鳴ったり八つ当たりばっかりするから…。

 昔は、姉ちゃんの隣が大好きだったのに…。

 ごめんって、一言だけなのに。それが出てこない。

 そんな自分が嫌になった。

「あ…あのさ…」

「ただいま~、お?珍しいな。どうした」

 …父ちゃん!!?

 なんだよこのバットタイミング!!せっかく言えそうだったのに…!

 って、姉ちゃんいつの間にかいなくなってるし!!

「春馬、お父さん、ご飯よ~」

 もう、やになってきた…。