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「っっ‼︎‼︎」






やわらかく揺れるカーテン






涼しく吹き抜け頬を撫でる風






窓からは暖かい朝日の光が差し込んでいる






「……明るい」






段々とおさまっていく動悸






現実を認識する脳






「…ひどい汗…。最悪だ…」






寝ていたソファーから起き上がり、冷んやりしたフローリングに足をつける






ポーチから昨日帰り際に男から貰った煙草を取り出し、机の上に置いた後シャワーを浴びにお風呂場へ向かった






熱くもなく冷たくもないぬるま湯を浴びながら、ボーっと考える






私はいつまで過去を忘れられないんだろう






いつまでこんな生活が続くのだろう






会いたい人がいたりしたい事があったりなんて“無い”といえば嘘になる






でも何を望んだって叶わないし、願うだけ憧れるだけ無駄なのは痛いほど分かってる






だからもう決めたの……ー“無駄なコト”はしないって






「自業自得だけど…」






乾いた呟きは水音にかき消された