藍色の瞳




◆◆◆◆◆




「それじゃあ蜜ちゃん、行ってくるね」






「いってらっしゃい」






柊雅さんとこんなにこやかな会話が出来るはずもなく






朝の挨拶は全て理玖だった






「…眠いな」






まだ朝早いため瞼がしっかり上がらない私は刺激の強い目薬を両目に2滴ずつ垂らす






「もう1週間か…」






先週買い物に行ってからずっと日常は同じことの繰り返し






服屋とランジェリーショップに行った後、家具屋や雑貨屋、縁がなさそうな大型スーパーにも寄った






必要以上に柊雅さんは次々と物を買い、途中からは私まで金銭感覚が麻痺してたような気がする






買い物とかすごく嫌いそうなのに、私がチラッと視線を向けたクレープ屋や雑貨屋に寄ってくれた時は少し驚いた






その日の買い物で買った物は、大きな家具以外全て私達が帰るまでに家に届いていて






届けてくれたらしい黒服の人に何度もお礼を言っていると






『蜜ちゃん、それが彼らの今日の仕事だから』






と理玖さんに笑われた






そして問題点が1つ






あんなに買い物をしたのにも関わらず、柊雅さんは“ベッド”を買わなかった






もちろん“ふとん”も






『あの、私これ以上柊雅さんを押しのけてベッドで寝る事は出来ないです。』






そう言おうとした言葉は、途中で






『一緒に寝んだから必要ねぇーだろ』






という爆弾発言に遮られたのを覚えている