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『今日の午前中は曇りで少し肌寒くなるでしょう。
お昼を過ぎ、13時くらいからは降水確率が80%となるので出かける時は……』
…………ん
……体が痛い……
いつの間にか眠っていた私はBARのカウンターに突っ伏していたらしく
「痛たたたたたたっ」
身体が変な体勢で固定してしまい、上半身を起こそうとするも痛すぎてすぐには動けない
(……もう歳かな)なんて考えている17歳の私の耳には、ラジオから流れてくる天気予報
『○○地方では数ヶ月ぶりの雷雨となる可能性もあります。』
「雷雨らしいよ?」
余裕で動かせる視線だけ右に向けて言うと、そこにもう新は居なかった
「片桐さんなら1時間ほど前に電話がかかってきて出かけて行ったよ」
穏やかな笑みを浮かべ、そう教えてくれるのはバーテンダーのトウマさん
日付が変わるまで飲んでいたにも関わらず余り喋らなかった新
他に客も居なかったからか、私の話し相手はほとんどこのトウマさんがしてくれていた
……何を話したのかは全く覚えて無いんだけど
「そうですか…」
それよりも…
「すみませんっ
店、閉めた後も私が寝てたせいでトウマさん……」
「いやいや、気にしないで
ここの客が店が閉まった後も飲んでるのは普通だから。
那夏ちゃんみたいに朝までいる人も少なくないよ。」
柔らかい笑顔で「気にしないで」なんて言われた私は
「………すみません」
もう一度謝ることしかできなかった
…少し飲んだら居酒屋に移るつもりだったのに…
まさか私が人の前で寝てたなんて…
新と居たら驚くことが多すぎた気がする
