藍色の瞳




今までどれだけ勝手な噂されようとも軽蔑されようとも何にも思わなかった






『お前なんかが近づいて良い人じゃねー』






頭の中で繰り返されるさっきの言葉






胸がギューっと締め付けられたみたいに痛い






良く知りもしない男に言われた一言でこんな気持ちになっている自分に一番驚いた






「私はそんな人に近づける人間じゃない…」






自分に言い聞かせるように俯きながらそっと呟く






例え皆が思っているような事はしていなくても今の私は根本から歪みきった腐った人間






でもね、何度も言うけどこれが私の生きる為の唯一の道だから…






今までこうして生きてきたじゃない
負の感情なんて捨ててきたじゃない
何を今更…






『開けてっ‼︎‼︎お願いっっっっ‼︎‼︎許してぇぇぇ‼︎』





嫌な事まで思い出しそうになり、ぶんぶんと頭を横に振った後ノンアルコールカクテルを一気に飲み干した






そんな私をずっと横目で新が見ていた事も知らずに…