「ごめんねぇ〜!でも今日は用事があるんだ〜」
「え、何々?俺より大事な用事〜?」
…何こいつ…彼氏気取り?
「うん〜。ごめんね〜?」
「えぇ〜、マジで?ちょっとだけでも飲もうよ、奢るからさ!」
「……」
いい加減面倒になってきた私は聞こえてないふり
「あの店とかどう?」
「……」
「あ、知り合いの働いてる店オススメなんだけど行かね?」
あぁ…もう…
「そーか、カフェとかでも良いよ?那夏ちゃんとなら」
「しつこいしうるさいっ‼︎
聞こえてないふりしてるって気付いてよっ‼︎」
「…………は…?」
「……え…」
この時初めて相手の顔を見た
痛みを知らない綺麗な金髪
大きな目
整った顔立ち
顔は思ったよりも上の位置にあって…
そいつが周りの女の子の視線を独り占めしているのに今初めて気が付いた
そんな男が私にナンパ…?
「勿体無い…」
