ガチャッ
「あ、桜月姫さんっ
来てくれたんですね!
好きです。付き合ってください。」
へぇっ?
「・・・ごめんなさいっ。
私、忘れられない人がいるの。」
忘れられないの、どんな人かなんてわかんないけど、それでも、私はきっとあの人が好きなんだと思う。
顔だってどんな顔してるかわからないし、見たこともない。
名前だって聞いたこともない。
でも、忘れられないの。
ーそれは二年前の話