帰りの電車―。
まだ昼過ぎなため車内には同じ学生くらいで、そんなに人はいない。
結局、きょーくんとは話せなかったな。
終礼後はきょーくんはさっさと職員室へ行ってしまった。
でも、明日だって明後日だって、これからは毎日会えるんだなぁ。
明日―?
「あっ」
明日ってもしかして新入生歓迎会…?
どうしよう、部活紹介あるのになんの準備もしていない。
相田くんにも伝えてないし、伝えたところでやってくれるかはわかんないしな…。
「はあ、相田くん――」
ため息と共に抱えたリュックに顔をつっ伏す。
「なに、呼んだ?」
「えっ?」
びっくりして顔を上げると目の前に相田くんが立っていた。
「な、な、なんで相田くんがっ」
「おれもこっち方面、だめ?」
「だっだめじゃないっ、全然っ」
ああ、あがり症のばかやろう。
「それで、どうしたの?」
そんな私を落ち着かせるような、優しくて、ゆっくりした声色。
「何か、おれに用があったんじゃないの?」
目が合う。優しい目。
あ、大丈夫だ。
ちゃんと話せる―。
「あ、あのね―」
まだ昼過ぎなため車内には同じ学生くらいで、そんなに人はいない。
結局、きょーくんとは話せなかったな。
終礼後はきょーくんはさっさと職員室へ行ってしまった。
でも、明日だって明後日だって、これからは毎日会えるんだなぁ。
明日―?
「あっ」
明日ってもしかして新入生歓迎会…?
どうしよう、部活紹介あるのになんの準備もしていない。
相田くんにも伝えてないし、伝えたところでやってくれるかはわかんないしな…。
「はあ、相田くん――」
ため息と共に抱えたリュックに顔をつっ伏す。
「なに、呼んだ?」
「えっ?」
びっくりして顔を上げると目の前に相田くんが立っていた。
「な、な、なんで相田くんがっ」
「おれもこっち方面、だめ?」
「だっだめじゃないっ、全然っ」
ああ、あがり症のばかやろう。
「それで、どうしたの?」
そんな私を落ち着かせるような、優しくて、ゆっくりした声色。
「何か、おれに用があったんじゃないの?」
目が合う。優しい目。
あ、大丈夫だ。
ちゃんと話せる―。
「あ、あのね―」
