「おかえり、かほ」
リビングのドアから顔を出したきょーくんは、もう先生の顔じゃない。
安心しきった表情で、昔のまんまのきょーくんだ。
「な、なんできょーくんが?」
「明日の新入生歓迎会のこと、美術部部長のかほには連絡しなきゃいかなかったのに忘れててさ。挨拶ついでに家に寄るのと一緒に伝えようと思ったんだけどいなかったからさ」
そういうことか。
確かに、普通だったら担任から一言あっても良かったよな、と今更思う。
「去年聞いたことと変わってないんだったら大丈夫だよ、私忘れてなかったから。今日遅かったのもそれを部員と決めてたからだし」
「そうか、かほは相変わらずしっかりものだな。良かったよ」
そう言って頭にぽんと手を置くきょーくん。
昔から褒めるときは必ず頭に手を置いて、それから―
「おりゃー、いいこいいこー!」
―決まってわしゃわしゃする。
「もー!やめてよー!髪の毛ぼさぼさになるでしょー!」
懐かしいやり取りに一瞬間を置いてから、お互い笑い出してしまう。
リビングのドアから顔を出したきょーくんは、もう先生の顔じゃない。
安心しきった表情で、昔のまんまのきょーくんだ。
「な、なんできょーくんが?」
「明日の新入生歓迎会のこと、美術部部長のかほには連絡しなきゃいかなかったのに忘れててさ。挨拶ついでに家に寄るのと一緒に伝えようと思ったんだけどいなかったからさ」
そういうことか。
確かに、普通だったら担任から一言あっても良かったよな、と今更思う。
「去年聞いたことと変わってないんだったら大丈夫だよ、私忘れてなかったから。今日遅かったのもそれを部員と決めてたからだし」
「そうか、かほは相変わらずしっかりものだな。良かったよ」
そう言って頭にぽんと手を置くきょーくん。
昔から褒めるときは必ず頭に手を置いて、それから―
「おりゃー、いいこいいこー!」
―決まってわしゃわしゃする。
「もー!やめてよー!髪の毛ぼさぼさになるでしょー!」
懐かしいやり取りに一瞬間を置いてから、お互い笑い出してしまう。
