私と彼をつなぐもの。

「………どうかしたんですか?」


「あぁ。七瀬ちゃん。ごめんね、今日は、お店お休みで…… 」


おばあちゃんはどこか落ち着かない様子でオロオロとしていた。

私はおばあちゃんの手を握ると、しっかりとおばあちゃんの瞳に私を映す。


「どうしたの!?おばあちゃんっ!大丈夫?」


すると、隣に立っていた黒宮さんが口を開く。


「じいさんが、足を骨折して入院になったらしい。」


「えっ!ええぇ!そうなのっ!おじいちゃん大丈夫っ!?」


おばあちゃんは、私の手を両手でギュッと握り返すと、私の顔をみて少しだけ笑う。


「……大丈夫だよ。大丈夫なんだ。 ただ普段病院へ行く人じゃなかったから。私が、入院って聞いて動揺しちゃってね。入院の荷物を取りに来たんだけど、オロオロするばっかりでね。」


そう言ってため息をつくおばあちゃん。